プロフェッショナルプレゼン が非常に印象的だったので、ずっと気になっていた本。
どの案件か忘れたが、企画が作れずすがる思いで購入した。
1:最初に出たアイデアには、自分のおごりや思い込みが強く出ていることが多い。その手のものは、いいと思っても自己満足にすぎず、公には通用しない可能性も高い。
2:丁寧に書くようになると、それまでわからなかった自分の考えのアラが見えてくる。アラが見えると、1ラウンドめに書いたアイディアが恥ずかしくなる。そして、2ラウンド、3ラウンドとくり返すようになったのだ。
3:1ラウンドめは、なかなかすべて出し切るところまでいかない。2ラウンドめは、モチベーションが上がりにくい。3ラウンドめは締め切りが気になって集中出来ない。どのラウンドにも時間がかかる要因がある。
4:手にもって眺めるのではなく「壁に貼る」。そうやって物理的に距離を空け、視点を変えてはじめて、自分の思い入れから脱却することができる。アイディアを冷静に見ることができるようになるのだ。
5:3つの視点に立って判断しなければならない。「個人」「相手」「全体」の3つだ。
6:「相手」とはクライアントのことだ。クライアントが喜ぶかづおか。あるいは受け入れられるかどうか。クライアントの立場になって考えてみる。ただし、これはクライアントの顔色を見ろというこtではない。本当の意味で、クライアントの利益になるかどうか。そこを考えるのだ。
7:「書き出す」は「排出」、「整理する」は「整理」、「チョイスする」は「取捨」がコンセプトだ。締め切りまで時間がなければ、3つの作業をいちどにすませたくなるものだが、ぜったいにそれをやってはいけない。作業ができている気になるだけで、まともなアイディアは得られない。
8:逆に言えば、複雑な作業をする必要はないということだ。単純な作業をひとつひとつ確実にこなしていけば、なんとかなる。
9:「いままででいちばん○○」「世界でもっとも○○」の○○の部分に適当な言葉を入れて、自分がアイディアを考えようとしている対象にあてはめてみるのである。
10:「大きなインパクトをもったアイディア」でつくった広告は、一時的には目を引くかもしれない。でも、人の心に深く浸透することはない。人の心を動かすのは、インパクトではなく思想だからだ。
11:共通認識となっている業界の常識などは、徹底的に疑ってかかる。自分の常識のフィルターをまっさらにして、小さな子どものように「なんで?」「どうして?」と素直に考え、「誰が決めたの?」と疑ってみるのである。
12:キレイに分けられているから、受け取る側も「どちらがいいのかな」と自分で考えて歌の世界に参加できる。うまく「分ける」ことができれば「わかって」もらえるのである。
13:事務的に伝える役割は、取扱説明書がすでに果たしてくれている。広告に求められているのは「商品などがもっている大切な特性のうち、いま目に見えていないものを見えるようにすること」である。
14:定番化してしまうと、そのポジションの維持にこだわりがちになる。しかし、マーケットはつねに変化し、嗜好だけでなく、消費者そのものも変わる。たえず一新し続ける必要はないだろうが、ときには大きな視点からリニューアルを考えなくてはならない。
15:すでに固定ファンを持っている商品か、これからファンを獲得しようとする商品か。広告の場合、このどちらにあてはめるのかによって、アイディアの方向性は大きく変わる。
思考ロジックについては結構難しい単語が多く、いまいち理解が進まなかった。
また、いわゆるCRであれば良いかもしれないが、WEBで考えると疑問を感じる部分もあった。
特に5番の「個人」「相手」「全体」の指摘は、疑問が強かった。全体とは社会であると指摘されていたが、明確に生活者という対象が無い。特にWEBは上り回線を活用した生活者発信をいかに生んでログ化していくかがポイントだと思うのだが、その指摘が無い点が気になった。
- 博報堂 or パクリ代理店
CR or WEB
一方向情報 or 上り回線を踏まえたコミュニケーション
WEBもまず最初は一方向情報から始まるが、広告ではなくPR視点で考えないと上手く行かない要素が多いという考えが進んだ。
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