2005/3/3発売。
もうしばらく前の読書なので、意図忘れたがw
- ☓:プレゼンで緊張を無くしたい
○:自信あるプレゼンがしたい(結果緊張が減る)
というような気分でこの本を手にとった気がする。
1:さまざまなニュアンスについても常に配慮を怠らないようにしたい。主語ひとつをみても、英語では 「I」 ですむものが、日本語では 「わたし」 といったり、「ぼく」 といったり、「おれ」 といったり 「あたし」 といったり、さまざまな表現がある。「We」 についても、「わたしたち」 「ぼくたち」 「ぼくら」 といった表現はもちろん、「弊社」 「当社」 「私ども」 といういい方もある。話のなかで、どの言葉を用いるかによってニュアンスも変わる。また、相手との関係によっても表現を選ぶ必要もある。そこはきわめて繊細な部分であるから、細心の注意が必要だ。(眞木 準)
⇒AZZLOは 「弊社」 「御社」 という言葉が好きじゃない。”共に達成する仲間” 感が無くて明らかに壁があって対立する感じがするから。
企業に対するプレゼンの際は、企業の担当者も含めて 「We」 に相当する言葉を選択している気がする。
2:まずはプレゼンの日を 「アイデアの納品日」 だと考えることをおすすめする。つまり、勝ち負けに関係なく、そこでひとつの仕事が終わるんだと考えるのである。(中略)
では負けたときは、どうか。
仕事はプレゼンで終わっているから、と達観する。色即是空、空即是色。「物事はなるようにしかならない」 という禅の心に立つことだ。
つまり触善ならぬ 「触禅」。そういう心構えをもってのぞむといいだろう。(眞木 準)
⇒ある種AZZLOは既にこの指摘通りになってるな。
秋冬のプレ負けた・・・(1.9億円) では、プレゼンで負けた事実の背景に対してやるせなさを強烈に感じたが、基本プレゼン後はどうでも良いと思ってるw
- “AZZLOの妄想ネタ公開!笑ってくれたら嬉しいな♪”
的な感覚なんで、プレゼンで勝つと制作ディレクションしなきゃなんないので面倒くさいw (優秀なプロダクションがパートナーだと快適だが)
ビジネス的には “勝ったら営業とプロダクションがラッキー♪” であり、AZZLOには特に関係無いと思うw
3:ぼくがしなければならないのは、みんなが 「乗る」 ことができる環境や状況をつくること。そのためにも幻影を抱いてもらうように配慮する。(中略)
もしかするとこの広告制作に参加することによって有名になるかもしれない。ギャラが倍になるかもしれない。こういう成功の幻影を抱いてもらう。
そうやって乗ってもらわないかぎり、その人たちの持っている力を借りることはできないとと思う。(大島征夫)
⇒以前は 「これをキメて女子にモテよう!」 とプロダクションさんを鼓舞していたのだが、うっかり女子に言ってしまいフリーズさせてしまった事が何度かある・・・w 必要な幻影って人それぞれだな。
AZZLOが言われるのであれば、「これをキメて放送禁止用語みたいなプロジェクト名を役員会議で偉いおっさんに喋らせよう♪」 がモチベーション上がるな。
4:プレゼンはあくまで仕事の入り口であって、その不完全なものをベースに、その後の仕事を一緒に進めていくための相手を選ぶための場所です。
だからプレゼンでは、「こいつと組めば何かができそうだ」 と相手に思わせることができればそれでいい。いくら完全なものを提案したとしても、「こいつとは組めないな」 と思われてしまったとすれば、そこから先にひあ進むことができないのですから。目指すべきは、「いってる内容はともかく、あいつは見どころがあるぞ」 という印象です。(岡康道)
⇒案件をお買い上げ頂いたら、最低数回、大きめだと毎週定例とかで顔を合わせる事になる。故に 「オレ毎週遊び来ますけど良いっすよね?」 という要素があった方が良いと思う。
AZZLOがプロダクション等から、プレゼンを受ける際にネガに感じるのは 「会社の業務ではコレしか出来ません。それが有効かどうかは分かりませんが、『売ってこい』 言われるので、今説明してます」 感が滲み出てる場合だw
プレゼンター本人が魅了されてない内容では、当然騙しようもないんだよなw
5:理想的なのは、案を示すことによって 「この考え方は面白い」 「これだったらこういう使い方ができる」 と、クライアントがみずから参加してイメージを膨らませるようになる場合です。(中略)
大切なのは、自分の意図を理解してもらうことではなく、クライアントが積極的に参加してくれる姿勢になることです。(團紀彦)
⇒最近少し意識するのは “全部説明しない” だ。あえて隙間を作る事で質問を誘発する。その質問にクライアントの課題が見えそうな箇所に隙間を作ると良いと思う。これが出来るとクライアントがもう施策に参加しているという状態と言える。
6:漫画家のサトウサンペイさんはかつて、百貨店でコピーライターをされていたそうですが、プレゼンをされるときには 「コンセプト」 という文字の下に 「いいわけ」 と書いていたのだそうです。(中略)
例えば、もし「タコが出てきて飛び跳ねる」 というCMがいいと思ったとしても、なぜそれがいいのかという理由は答えづらいものです。「対象とするターゲット層にはタコが大変なブームになっていて、アンケート結果をみてもイカの10倍の人気がある。だからタコが飛び跳ねるのがいいだろう」 なんて考えたわけじゃない。
そういうときに 「コンセプトは “いいわけ” だ」 と思えると楽になるわけです。(佐々木宏)
⇒論理が無いプレゼンってあるなw しかし現在の企業のフローを踏まえると無理やりでも論理を付けないといけないと思う。AZZLOの仕事は “無理やり論理(屁理屈)” を作る事だとも思うw
7:その場は会議室だから、みんな真面目そうな顔をしているけど、普段はカラオケで歌ったり、酒を飲んだり、だらしなかったり、馬鹿なこといったり、スケベだったりするわけですよ。そういう素の状態に戻ってもらってから、プレゼンをする。そこでうまく 「世間の人」に戻ってもらうことができるかどうかは、プレゼンの出来を左右するといってもいいでしょうね。(佐々木宏)
⇒営業がプレゼンターであるAZZLOよりも緊張してるケースがたまにあるw しかし、プレゼン始める前に、笑いの一つでも取ってくれると、非常にやりやすいし、イケてる営業はそういう事やってる。
8:プレゼンのテクニックはいろいろあるけど、究極的にはやっぱり相手を知ることにつきると思う。そのためにも、まずは自分よりも他人に興味のある人間にならないといけないですよね。
とくにクリエイターを含めた表現者というのは、みんな自己中心的であることが多いのだけど、それを乗り越えて、他者に対する関心が自分への関心よりも大きくなればなるほどプレゼンには強くなれる。少し抽象的ないい方だけど、これは本当なんです。(杉山恒太郎)
⇒プレゼン相手が誰か?どんな立場で社内でどのような評価を得ている人なのか?といった事前情報は非常に大事だ。
AZZLOがプレゼンする場合、初対面の人に対する事が多いのだが、イケてる営業は、プレゼン相手がどんな人なのか?少なくても下ネタは可なのか?は教えてくれるなw
9:誠実さが受けることは多いんですよ。もちろん 「誠実なふり」 はだめだけど、口先の技術じゃなくて、どういうふうに伝えればわかってもらえるかと、相手のことを一生懸命考えるからこそ受け入れてもらえる。(杉山恒太郎)
⇒WEB技術屋とかコンテンツホルダーに 「ウチは超伸びてるんで困ってませんが、惹きがある事実は御社にも有効だと思います」みたいなプレゼンされると、絶対活用したくなくなるよなw
逆に 「AZZLOさんはどのクライアントを担当されているのですか?」→ 「サイト見ました。○△□の箇所は確かに課題ですね!ウチの●▲■を活用すると解決出来ますよ?」 という営業だとすんなり得意先にも提案したくなる。
10:しかも相手を知るのは、プレゼンの相手だけじゃなく、競合の相手も知ったほうがいい。(杉山恒太郎)
⇒最近競合を教えてくれない得意先が増えた気がするな。しかし情報を引き出すのは営業のテクニックだろう。
そして、AZZLOがよくやるのは電通が競合の場合、「AKBも検討したけども、WEBではこんなに批判が上がっています!だから初音ミクです!」 みたいな、競合の力を利用して柔道のようにスムースに自滅に追い込むw プレゼンだ。
多少性格悪くないとウチの看板では勝てない・・・w
11:(ワールドカップ招致のプレゼン準備について)心の優しい国民であること、人をもてなす心を持っている国であることをアピールして、不安を不安を払拭するように考えた。(中略)
でも、結局、日韓共催が先に決まってしまって、プレゼンは実現しなかったというわけです。(杉山恒太郎)
⇒2020年オリンピックのプレゼンのネタはワールドカップのプレゼンだったんだな。
12:プレゼンのスタイルは人によって異なると思いますが、ぼくが理想とするのはパッと見せて、ハイ終わりというものです。説明しなくちゃわからないというものはだめでしょう。ぼくらの仕事は広告なのですから。(中村禎)
⇒いわゆるグラフィックとかCR領域のプレゼンはそうだろうな。WEBの場合仕組みとかも含まれるから、パッでは終わりにくい。
13:例えば、「ぼくはこう思います」 というよりは 「こんなふうに感じたんですよね」 といったほうが受け入れやすかったりします。ちょっとしたことですが、こういう物のいい方ひとつで話の雰囲気がグッとよくなることもあるわけです。(中村禎)
⇒全てが抽象的になると意思がない感じになるがw 相手の弱みを共有して課題に繋げる場合なんかは、有効だな。
14:実際にぼくは、自分が籍を置いている会社が儲かるとか、自分が賞をもらうとかということよりも、どういう広告をつくればクライアントにとって利益になるのかといつも考えています。プレゼンでは何よりもそのことをわかってもらいたいですね。(中村禎)
⇒マネタイズは経営者とか営業がやれば良いと思う。しかし “管理画面上は黒字でも人件費もろもろ含めると赤字” という計算が出来ない営業が多いのは事実・・・。
15:クライアントの方針はもちろん重視しますが、相手の好みなどはあまり考えない。要するに、どういうものが通りやすい、ということは考えないんです。(多田琢)
⇒勝たないとビジネス的にはむしろマイナスなので、バランスだな。いずれにしても、相手の好みを満たした上で生活者に価値が無い事やっても、次のプレで呼ばれなくなるなw この両方満たす(ように感じさせる)のがテクニックだと思う。
16:マーケティングは過去のデータです。それを活かして広告をつくれば、世の中の人は 「なんか見たことがある」 というような気がして、興味を持てないと思う。だから、広告表現は、「ちょっと先を行くぐらい」 がちょうどいい。(多田琢)
⇒大概そういう事になるが、「なんか見たことがある=新鮮味がない=興味がわかない=売れない」 というデータはいくらでも作れる。「これぐらいが今の “ちょっと先” な感じ」 というのも過去のデータで立証する事も出来る。欲しい未来に合わせて使いようだと思う。
17:「ぼくはこれがやりたい」 というのも少し違う。広告は自分がやりたいことをやるための場ではなくて、クライアントのためのものですから。(多田琢)
⇒4番と逆な感じの指摘と言える。”クライアントのため=社内決済が得やすいもの=何も起きないもの” という広告が世の中多いとは思うな。何を持ってして自社の為になるか、プレゼン後もまだ分からないのが多くの企業だと思う。故にケースバイケースではあるが、多少の我侭さ(信念)は露呈しても良いと思う。
18:勝つことだけを目的にしたプレゼンは、絶対にしたくない。クライアントの担当者が好きなタレントを使えば勝てる、ということもあったりしますが、ぼくはプレゼンに勝つことだけを目的にした案を出すぐらいなら、負けたほうがいいと思っています。「どうして、こんなものをやらなくちゃいけないんだ」 と思うような企画を出して、それが採用されでもしたら、納品するまでのストレスは相当のものですから。(多田琢)
⇒『勝つことを目的として “こんなもの” を作って負ける』 が最悪なので、勝てるだけまだマシだw
19:クライアントが意識されていないニーズを掘り起こすということです。(小沢正光)
⇒多くの代理店は “顕在化されているニーズを満たす” だな。想像力が無い営業とやるとこうなる。だからいつも2位で負けるのだ。
20:クライアントは、消費者に訴えるべき事柄のプライオリティや、いい方、見せ方がわからない。それをきちんとまとめるのがプレゼンだということです。(小沢正光)
⇒いわゆるCR領域だと、ほぼコレで良いかもしれない。何故ならアウトプット媒体・手法が大体決まってるからだ。
しかしプロモーション・WEBサイト・施策等は、フォーマットが無いと言えるんで、整理だけでは足りないと思う。
21:リハーサルもやりますよ。でも自分でやるのではなく、他人にやってもらいます。自分でやるリハーサルは、リハーサルにならないんです。他人にやってもらうことによって、そのプランがどういうふうに伝わるのかなと確認する。クライアント側に立ってね。だから部下にプランを説明してもらって、じっと聞いてるわけです。(小沢正光)
⇒AZZLOには部下が居ないのでw プレ直前に一人プレリハを録音し、自分で聞くw
案や紙面は変えれないタイミングの場合、喋る際に間やイントネーションとか修正するな。余裕がないと出来ないけど・・・。
出来ればプレゼン3日前には “このままでもプレゼン行ける状態” まで辿り着いて、最後の3日はプレゼンの微調整したいな。
22:事前に情報収集してくれる優秀なスタッフが大勢いて、事後にきちっとフォローのできる営業スタッフがいるからこそ、プレゼンテーターとして、一流だといってもらえる。そういう人たちがいなければ、いいプレゼンなんてできないですよ。プレゼンというのは、絶対に集団作業です。(小沢正光)
⇒この辺は組織でも “意識だけ” は同様かな。「プレゼンテーターが悪いから負けた」 というのはさすがに行われていない。
AZZLOは 「コレとコレをクライアントに聞いてきて!解釈違うと真逆だから!」 と営業に頼んだりするのだが、忙しいとか言い訳して聞いてこない営業が居る。こんな感じでは “わからんからエロ施策♪” となりやすいんだよなw
23:本音をいえば、競合プレゼンについてはナンセンスだと思う。勝たなきゃいけないという意識が頭のなかに働きますから、クリエイティブな感覚もにごりかねない。競合はないほうがいいに決まってます。心底、商品のことを考えるなら、むしろマイナスでしょう。(小沢正光)
⇒大概営業と揉めるのは、”本当に必要な事” “勝つ可能性が高い事” のバランス取りだ。しかしAZZLOはこの作業が意外と嫌いではなくなってきた。多くが無駄ではあるが、典型的な歩み寄り作業だからだ。”本当に必要な事” がより強固になる場合もある。
しかし、”不必要で負けそう” という事になるケースも多々あるなw
AZZLOは、多分他の人とくらべて競合案件率が高い。最近は、ほぼ競合か自主提案(プロモーション)しかしてない。飽きないから好みの状態ではあるが、数年単位で長期的に育てていく案件を1件持ちたいな。
24:勝とうと思うと、宣伝部長がこういっていたとか、社長は何とかというタレントが好きだとか、そういう情報にも敏感になります。何を表現し、いかなる戦略で攻めるべきかという純粋な 「べき論」 だけで、企画がしにくくなるということも出てくるわけです。結果的に勝ったのはいいけど、物が売れなかった、広告がつまらなかったという事態にもなりかねないわけです。(柴田常文)
⇒値段だけ競争なら競合でも良いかもだが、内容での競合だと非言語領域が含まれるので、様々な必要な予測が足を引っ張ったりするな。
この点は、企業の代理店の使い方の問題とも言える。
・・・この競合が当たり前の状況は、”電通にポジに作用するルール” な感じがしてきたな。電通が必要ないものは、競合で負けておいて、他店のリソースを適度に浪費させておく。手放したくない案件は本気でやる。政治も使う。
よって、電通以外は周回遅れにされ、”常に競争した上で1位獲得” という出来レースしてる感じだなw
25:最も困るのは、自分の考えがない担当者レベルのプレゼンです。そのうえ、その担当者が上司のいうことばかり気にする人だったら、致命的といっていいでしょう。こういうタイプの人が相手だと、何が求められているのか、まったく見当がつきません。(岩崎俊一)
⇒特に企業のWEB担当者は他セクションと比較して上記傾向が強いように思うな。
26:予算が少なければ、通常はチラシやラジオなどの広告料の安い媒体で、できるだけ数多くの広告を打つことを考えます。でも、その予算を集中させて、全国紙で30段(見開き全面)を1回だけ打つという方法もあるわけです。
つまり、少ない予算を小さく割るのではなくて、1ヶ所につぎ込むということ。(宮崎 晋)
⇒商品との相性次第だが、細かく割過ぎで印象に残らないケースが多いな。そもそも予算少ないなら、CM一回だけ打つのが一番効率が良いと思うw
27:よく使われる 「得意先を説得する」 という表現は、少し違っていると思います。「バッチリ得意先を説得してきた」 と自慢気に話す人もいますが、ぼくは得意先を 「説得」 するのはまずいと思う。説得するとあとでもめるんです。それよりも 「共感」 してもらったほうがいい。(宮崎 晋)
⇒これは小沢正光も同様の事を言ってたな。
28:企業のイメージづくりなんてのは、一度きりではできないものです。じっくりと長い時間をかけてやるものです。ユニクロなども、特定のクリエイターを中心にやっていますから、いつも同じトーンで世の中にアピールできる。キューピーにしても、ライトパブリシティという広告会社と一緒にやってるからトーンが変わらない。それをコンペでつぎつぎにクリエイターを変えていったら、いい広告はできませんよ。(副田高行)
⇒23番と同様の 「競合プレゼン良くない」 指摘だが、全体の指針がしっかりしていれば、競合でも良い分野もあるとは思う。ま、多くの場合チグハグで企業姿勢がよく分からなくなっているが・・・。特にSNSでのコミュニケーション等を踏まえると、企業の人格化が進んでいると思うので、指針決めは重要だ。
29:ぼくはプレゼンにテクニックを求めるのは決して正しい方向ではないと思うんです。プレゼンの本質はそこにはないはずです。きっと目の前の利益や仕事をものにしたいという思いがあってのことでしょうが、そうした短期的な物の考え方をするのではなく、もう少し高いモラルを持って、消費者や生活者、企業のことを本気で考えて発想すべきだと思う。それがプレゼンで提案すべきことであって、結果として仕事の機会を得ることにもつながり、企業が売り上げを伸ばして、経営的に成功することにもつながるのだとぼくは考えています。(大貫卓也)
⇒テクニックがあると多くの場合分かりやすいので、あるに越した事はないと思う。しかし “ごまかしテクニック” だけ長けていて “曖昧な箇所は笑ってごまかし、全体的に何言ってるか分からない” というネガテクニックもあるがw
プレゼンが上手いというか “ジョブズ的教科書的プレゼン” だと、「この人はきっと他で上手くやっていけるだろう」 と、他人事になる場合もあるなw
30:この風潮に大きな影響を及ぼしているのは、やはり競合プレゼンでしょう。競合プレゼンで勝ち負けみたいなことをするから、プレゼンに勝つことばかりにこだわりすぎてしまう。そして、つまらないアイデアや本質をついていない提案を、あたかも素晴らしいものであるかのように相手を錯覚させて、仕事を取ろうとする。しかも、得意先の担当者も自分の目先の心配ばかりしているから、その瞬間がよければそれでいいということになり、刹那的な仕事が成り立ってしまうわけです。(大貫卓也)
⇒このように “本質を欠いた不必要な労働” に陥るからこそ資本主義が担保されてる幹事がするな。競合プレゼン無くなったら食えない人も出来てきそうだw
31:極端なことをいえば広告代理店のプレゼンは、得意先にお金を使わせるのが目的でもあります。だから、あくまでも媒体を売ることを優先する。得意先のことを親身になって考えないこともしばしばです。クリエイティブがもともと広告代理店のサービスとして出発しているところが、そもそもおかしいわけです。(大貫卓也)
⇒これはビジネスアイデンティティを踏まえると当然の指摘。そもそも “媒体問屋” でクリエイティブはおまけだったので、クリエイティブ面で利益を上げる構造ではない。非生産的であり評価が難しいスタッフ部門は代理店に無くて良いと思うw
32:企業の根本的な問題が影響していることも多く、広告だけでどうにかしようと思っても無理なことが多い。できるかぎり商品開発から取り組みたいと思っています。(大貫卓也)
商品も広告も合わせた “体験” として売った方が良いと思うので、この意思にはとても共感するな。
33:こだわってやってるのは 「ファーストプレゼン」 ですね。コピー案やコンセプト案を最初にスタッフに見せるプレゼンを自分のなかでそう呼んでいるんですが、とても大事にしています。(児島令子)
⇒AZZLOもファーストプレゼンは大事で、ここでいかに笑いを取りボツ案として扱ってもらうか?がポイントw 企業に対するプレゼンも同様だが、聞いた人が 「だったらこんな事も出来るよね?」 という余白も意識したい。
34:スーツよりも少しだけカジュアルなジャケットを売るようなアプローチをしてみたりします。もしくは、ちょっとずるい方法ですが、Tシャツにスーツの絵を描いたものをプレゼンして、「スーツです」 といい張る。こういういすり替えをしながら取り組みます。嫌なオリエンを嫌なまま取り組むのではなく、自分の頭のなかでいいオリエンにすり替えるための工夫ですね。(児島令子)
⇒これも共感するな。スーツ地のTシャツとかでも良い。
35:「何もいわないオリエン」。
これはオリエンとはいえないのですが、実はこういうことはよくあります。資料があっても、何をどうしたいという意思表示がまったくない。でも、何をしてもいいわけではなくて、受け入れないものは受け入れないという、とても困ったオリエン。
要するにクライアント自身が商品のユニークポイントを見つけていないにもかかわらず、でも何かやりたいという状況です。(児島令子)
⇒「なんでそれ作ったの?」 と聞きたくなる商品ってあるよなw 代理店は、あらゆる面から良い点を探そうと模索するが、見つけられない、あっても、広告だけでは今が頭打ち(市場シェアが限られている)ってのもあるなぁ。
36:私にとっては、オリエンを受けて、ファーストプレゼンをするまでのあいだが最も大変だということ。まったく孤独な作業で、精神的なプレッシャーもすごく大きくて、この期間のために報酬をもらっているようなものです。(児島令子)<
⇒孤独な個人の現実逃避的な妄想がアイデア であるし、AZZLOに対する 「提案出来ないぐらい面白いアイデアをお願いしますw」 という依頼は、”AZZLOのは捨て案。取捨選択をしたから間違いない” という踏み台の為に報酬をもらってるようなものだと言えるw
37:とりわけマーケティングデータを重んじるようにしています。そうすれば、非常に正確なデータをもとに自分の考えを裏づけることができますし、マーケティングの担当が打ち出す戦略論と、自分で調べて考えたもののあいだに整合性を持たせることができれば、プレゼンそのものに説得力が出てくるわけです。(山本幸司)
⇒16番に対するコメントと同様。データがあればエロ施策の必然性等も担保出来るw 何よりもネット上のトラフィックの大半はエロ動画なハズで、少なくてもWEB上のニーズはエロ動画が圧倒的なハズなのだw
38:オリエンテーションのなかから正しい答えを見つけることより、新しい答えを提案することが大切です。得意先が求めるものに対し、答えをストレートに出すのではなく、それに新しい価値を足すことが必要だと思う。(山本幸司)
⇒本当の課題を抽出してあげられるのが、代理店ならではの提案だと思う。大概 “オリエンそのまま返し” で、 “安定の二位どまり” になってるのが現実。
ただし、オリエン返しじゃないと社内を通せない得意先担当者が存在するのも事実・・・。
39:ぼくも一時は得意先に受ける答えをつくろうと心がけましたが、それでは得意先のためになるけれど、実際の生活者のなかにムーブメントを起こすことができません。得意先が大事なのはわかっていますが、だからこそアイデアにこだわらなくてはいけない。
プレゼンで勝つことももちろん重要ですが、生活者がよくなることがもっと重要で、最終的にはそれが得意先にとってもいい結果をもたらしてくれます。(山本幸司)
⇒AZZLOは、”生活者に価値がある事は得意先にも価値があるハズ” ロジックでやってる。それを得意先が理解しやすい形でプレゼン(翻訳)するのがプロだと思う。
しかし、得意先目線重視の営業がビジネスとして幼稚な行動があったりもする為、良い営業とチームを組んで、AZZLOは企画と翻訳に徹したいと思うな。
- A:プレゼン前の情報が必要。戦略が練れる。
B:プレゼン前の情報は不必要。企画の本質が濁る。
C:個人を売り込むのがプレゼン。
D:個人ではなく企画に共感してもらうのがプレゼン。
E:得意先が受け入れられる事が重要。
F:生活者に価値がある事が重要。
という相反する要素が入り乱れる本だった。ま、ケースバイケースなんだけども、相反しがちの各要素をごまかすのではなく全て満たしているのが、良いプレゼンな気がする。
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