岸博幸について

J-WAVEを聴いていたら、インターネット社会の功罪 というテーマで “無料コンテンツで儲かってるのは一部だけで、多くの発信者に金が回らないから、プロの仕事がなくなっちゃうのは良くないよ!” という類の話があった。

各媒体の話とプロの仕事

この記事に書いた様な話だと思ったので、ちゃんと聴いてみる。

彼の言っている事は大体 こんな感じ

共感はするが、海外事例を集めて調べる時間があれば誰でも言える事だなぁというのが最初の感想。話は整理されてるので分かりやすくはあった。

この人は既存マスメディアが生き延びる方向を考えてる人の様だ。ただ単純に有料課金しかアイデアが無いのは、ちょっと短絡的かな。確かにそれが出来れば良いだろう。

正直課金インフラがPCはカードとかでユーザーに面倒だし、携帯はユーザーには簡単だが配信側には審査等に時間がかかりすぎる。なので課金インフラの整備とかの話があってもいいと思った。ただ “有料課金でしょ!” だけなのは乱暴だ。

政治の方でも活躍していた?様子なので、金で雇われたおしゃべりさんな雰囲気もしてくる。

あと、既存メディアは情報を摂取しようとするニーズの元に消費者が動いていたと思うが、特にいわゆるWEB2.0時代は、情報の摂取ではなく発信・共有であって、既存マスメディアよりも、コミュニケーションツールとしてのニーズによって今があると思う。

もちろん身近な人とのコミュニケーションの為に既存マスメディアの情報を摂取するというニーズはあったんだろうが、大半の人はそこにプロの仕事・クオリティーは必要としていないんだろう。

よりパーソナルでタイムリーな情報の方が濃く繋がれるので、プロ発信のコンテンツではなく、twitterとかに人は流れてるのが今の時代。人の排便の情報でコミュニケーションが生まれるのは目の前の事なんだから、当たり前な状況と言える。

確かに有料課金が当たり前になれば、金払ってるユーザー側も今の仕事の給料が上がる可能性も高まり、バランス次第だがWIN-WINになる場合もある。そこはまったく同意なんだが、既存マスメディアを守る方向だけでなく、無料が前提のWEB発祥のメディア(ここで言うメディアは主にSNS)で活躍する “個人” に金が回るインフラの構築の方が大事に思える。

自分は一般的なマスメディアの情報はほとんど知らない。政治がどうなってるのか、鳩山以外のプレイヤーの名前はほとんど知らないし、殺人犯の逃亡状況や火事がどこであったかなんてまったく知らない。知った所で初対面の人とおしゃべりする時の共通のネタぐらいにしかならないんじゃないか?

WEBがあったら、検索によってモチベーションを自覚出来ている趣向を追いかける事が簡単。いわゆるニーズの細分化が進んでいるというヤツだ。よく考えなくても分かる話だが、人間こんだけ居たらマスメディアだけで満足出来る人は少ないだろう。

当時だってメディアに表面化しない “口コミ” も存在していた訳で、全てが可視化されログ化され共有された結果、スピードが速くなっただけで、根本的には大きく変わってないとも言える。

変わったのは口を使って話して伝えて、目で表情を捉え耳を通して理解する導線が無いという点。これがタイピングに変わってしまった。電話は昔からあるにせよ、電話する人は顔も知っている場合も多かったので、視覚の部分はピント合った妄想がしやすかった。

この変化は数値化されていないし、WEBの弊害にまつわる事としてまだ誰も言及していない様に思うが、おいおい話題になるんじゃないかなと思う。

・・・という感じで、発信者(既存のプロ)の生活を守るというような真正面からの視点ではなく、人の生活を豊かにセックス出来る状態をいかに作るか? “平日の仕事” の方はそんな視点で考えたいな。

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