-読書感想- あなたイズム / 博報堂ブランドデザイン

2011-10-25 0-54-18

あなたイズム ムリなく、自分らしく、でも会社に愛される働き方 (アスキー新書)

2011年11月頃の読書。

2011年夏頃には2012年3月いっぱいで会社辞めようと思ってたのだが、この本を読む頃には色々あって辞める必然性の1つは無くなっていた。

よって、「さぁ!これから会社に愛されよう!」なんて思っての読者な訳がないのだがw 自分自身の労働というより、多くの人は何かしら会社に不満がありながら、1つの組織に属してたりする。

その負を解消(現実逃避)するサービス・コンテンツにはキャバクラや乙女ゲーの様に可能性があるハズ。

要は一時的にでも “スッキリ” 出来る、もしくは継続的に承認欲を満たすサービス・コンテンツのコアを探す為にこの本を手にとった様な気がする。


1:自分で目標を立てたいか、管理されるほうを望むか、あるいはチームで仕事に取り組みたいか、ひとりで地道にやりたいか、といった要素もあるが、こうした性質が人事異動で加味されることは考えにくい。

⇒人事は人と人の組み合わせによる化学反応的なものを想定して実行する、とても難しくも面白い仕事だと思うのだが、ほとんどの組織においてそうではないだろうな。

また、 “上の立場の人間が下を管理する” というような軍隊式が問題な気がする。更に “管理” っつぅのが微妙で、本来管理は規律がなければ成否を確認出来ない。規律が “世の中の常識” 程度では管理はただの不必要な “監視” になるケースが多い気がするな。

どの組織でも、目標立てたいタイプと管理されたいタイプ両方が必要だが、総合広告代理店においては、いつでも目標を立ててやるタイプも出来るスキルが必要だと思う。

なのにウチには「僕、ほんとは工場で働きたかったんです。毎日同じ事の繰り返しが良かったです・・・」というヤツが居るw 半分冗談だろうが、半分自分で自分を皮肉っている発言っぽかった。自分で皮肉れるのは余裕があるからだろうが、なんでそぉいうヤツがウチみたいな組織を目指した、そして採用されたのか、まったく分からないな。

2:ある世界的なホテルチェーンには、スタッフ1人につきに約20万円の経費の裁量権が与えられ、顧客へのサービスになると自分が判断したことに対して自由に使えるという制度がある。これによりそれぞれのスタッフは、宿泊客がレンタルを希望したCDが館内になかったときに、自分の判断で買い求めたり・・・・・・と、その状況に合った対応を自分の判断でおこなえる。マニュアルにはない心からの「自分なりのサービスをしなさい」という、企業からスタッフへの投げかけだ。

⇒ホテルは “目の前にお客様” が居て、そう何週間も滞在する訳ではないから、スピードが重要だろう。20万円ぐらい当たり前の稼働費なのは理解出来るし、”自分ならではの対応が出来た♪” と従業員が感じられ、前向きによりよい働きをする様になるな。

更に “20万使ってないのは、働いていない事” という解釈も出来るので、”何かサービス出来る事はないか?” と探しまわる事になるw とても良い取り組みだと思う。

その点ウチは経費を全然切れないので、若手営業は消費者金融で借金して、客の接待代を捻出した結果、”営業なのに携帯電話が止まった” という事が起きている・・・w

3:鹿島アントーラズでは、選手獲得の際にスキルや経験だけを評価するのではなく、過去の指導教師や親に日常生活における志向や態度についても調査することで有名だ。

⇒個人情報的に怪しい時代になってきたが、指導教師も親もアントラーズに入れたいから調査に協力するだろう。これは “幼児時代から親が子をログ化” ⇒ “有名学校へ喜んでログを提出する” という、ライフログサービスの可能性を担保するような話だな。

4:さまざまな資格を持っていたとしても、企業はその内容を評価するというよりも、そういうものに挑戦しようとする姿勢や背景にある動機、関心の方向性のほうに興味を持つだろう。スキルは後で身につくからと、個性豊かなオリジナリティのある人材をどの企業も探している。

そうやって「持ち味」を重視して採用した人材を、入社後には「スペック」だけで判断しようというのである。戸惑う人が出てくるのも無理はない。

⇒まず “大卒” というスペックが入社条件という時点で、個性云々の前にどっちみちスペックで判断していると思うw

総合広告代理店の仕事だと尚更だが、中退してたり、海外放浪してたりぐらいの人格の方が向いてる気がするw

ただし、入社後に新入社員を覚えるには、”あの元暴走族のヤツ” とか、背が高いとか低いとか、やはりスペックで言う事になる。スペックは “一言で言える” という事で、分かりやすいからかな。

ウチの若手CRが “ヤングカンヌ日本代表” になった際に自分は「え?ヤングジャンプ?」ぐらいの認識しか無かったが、”ヤングなんちゃらで社内でザワザワされてる人” という事で名前を覚えたw 実際そんなもんだったりはする。

が、まぁ現場はそんなもんでも、人事や部署の先輩・部長がそれではダメだろうな。

5:若手から「経営層の意識が古くて困る」といった声をしばしば聞く。その背景には、経営者たちが、自分が過ごしてきた滅私奉公的なスタイルがいまの時代にそぐわないと気づきつつも、身体に染みついた仕事に対する意識をなかなか変えることができないという状況がある。個性重視と揚げていながら、若手の姿勢を労働量や時間で判断したり、型破りなアイデアをすんなり受け入れられなかったりと、もはや無意識レベルでの矛盾が起こってしまっているのだ。

そうなると管理される側は立場上強くはない。どうしても現場で推奨される働き方をおのずと選択するようになる。

⇒まぁどの時代も似たようなもんだと思うし、年を取れば若手の視点は失うのは当然。お互い尊重出来ればベストだ。

ただし聞く耳を持たない年寄りが居るのも事実だろう。共存の為のディスカッションを拒否する年寄りは、いずれ権力も失う。というか失いかけている人こそ、そぉいう傾向があると思う。

若手はすぐ辞めてもOKだが、まず年寄りの尺度で理解出来る結果を残した上で、自由度を広げていくのがいいかな。

そぉいう意味で自分が “広告賞取れ!” と言われるのは、理解出来るっちゃ出来るな・・・。

滅私奉公については、ちょっと違うと思う。昭和の時代は、一定水準の会社に勤務してさえいれば “出世しなくても、冷蔵庫とテレビとエアコンが買えて、住宅ローンを組んで家庭を築く” を達成しやすかったし、他に検討するビジョンが見当たらない時代だった。結局私利私欲(植え付けられた価値観だが)で働いていた部分もあると思う。

6:自分自身のなかに組織と重なり合わない部分があるのと同じく、組織にも自分という個人と重なり合わない部分があって当然なのである。その部分は、そこに共通点を見つけられるほかのだれかに任せればいいし、それを考えるのは組織をマネジメントする人の仕事とも言える。「合わない部分は合わない」と、あまりそこを強く意識しないようにして、個人としては、合う部分で勝負をすればいい。

⇒マネジメントをするべきであり、更に自らマネジメントしたいと言った子会社の偉いおっさん に爪の垢を煎じて飲ましたい的な箇所だな。

組織と重なりあっていないAZZLOの要素ばかりピックアップして、重なり合っている部分を見る事も出来ない盲目おじさんに未来は確実にない。AZZLOを辞めさせようとするならば、AZZLOの仕事を今から全て抱える覚悟があるのか?絶対ないだろうなwww 所詮平和な会社員なんてそんなもんだろう。当人は逃げ切れたとしても、身近な家族や友人が不幸だなwww

7:個人と組織のらしさの接点にある価値観を行動指針とすれば、自分の持ち味を活かしながら、組織に貢献するというウィン-ウィンの働き方ができるというわけだ。

⇒”個人のらしさ” を個人がよく把握出来てない状況の中、更に組織が迷走している時代なんだから、これに達する事が出来る人はなかなか居ないっぽいな。

小学校で “前ならえ” やってる時点で未来は無いような気がする。

そぉいえば、兄貴分会社からウチに出向しているウチの偉いおっさんは、”ウチの強み・弱みとは?” というヒアリングシートを僕らに書かせた。元々は競合会社だっただけに、このヒアリングは納得出来る部分がある。この流れで面白いのが、子会社の偉いおっさんも “子会社の強み・弱みとは?” という全く同じシートのコピーを回してきた。長い間子会社だった会社の “らしさ” を知らないでマネジメントとは・・・!?って感じだw

“より良く知りたい” OR “知っていて当たり前なのだが知らなかった” こぉいう違いがあるように思うな。そもそもコピーしてるのバレバレだしw (本人に「コピーしてるよね?」と言ったらフリーズしてたw)

8:個性を重視すると言いながら、結局は他社と似かよった基準で採用可否を決めようとしている企業が多く、学生の側も同様に企業を相対評価で捉えているふしがある。そのため、企業の「らしさ」に意識が向かうことがなく、入社したあとで「自分に合わない」というミスマッチを感じてしまいやすい。

そもそも大学というのは、”今の社会に適合する人材育成” がミッションであるので、”今” がすぐ変わってしまう時代においては、新卒を採用するという時点で危険性があるとも思う。

具体的に言うと “ヒエラルキーに従順” な人材育成と言えるので、言われた事しか出来ないのが当然だ。

大学にちゃんと目的があって行く学生が居るならば話は別だが、多くは このような大学生の様な状況 が大半だと思う。学びたい、成長したいモチベーションではなく単純に就職の為だったり、親の為だったり・・・。そんなモチベーションで大学卒業した人間に何が出来るだろう?

また、個性をどのレイヤーで言うのか?次第だが、書面と短時間な面談で数年単位の関係を築く相手を選ぶには、材料が少な過ぎると思う。最低限 “飲み行って泥酔具合を確認” ぐらいは必要だw

9:複数あってもかまわないが、いずれも社員に対して「それさえ合致していれば、あとはどんどん個性を発揮してもらって構わない」と言えるくらいに強い信念があるものでなければならない。あれもこれも必要だ、となると、それらすべてをカバーする人材の数は限られてくるし、当然だがその人たちは均質化し、結果として多様性を欠く弱い組織になってしまう。

⇒過去の上長は「朝ボードに何処にいるかだけは明確にしろ!(何時出社でも構わないけど)」というルールが分かりやすかった。(しかし彼のマネジメントがきっかけで、当時自分は退社を決意したが・・・)

・・・ウチの会社全体としては、その指針が全くないように思うな。どんな形であれ金残せばOKという分かりやすい指針があるとも言えるが、自分の場合は、”風貌” “態度” とかをネガティブポイントとして挙げられたりもする。

規律が無い部分で後からうだうだ言うならば、最初から規律作ればいいと思うな。”一般的常識” は自分は理解しているつもりだが、それは曖昧過ぎる規律だ。

10:リーダー面談では、それまでの期の成果を振り返って個人が評価される。どの企業でも取り入れられている仕組みだ。そのうえで来季の目標などを定めるのだが、ただ、考えてみれば、過ぎたことをリーダーと自分の2人だけでああだったこうだったと指摘した先に、生産性が高く、的を射た次の目標が描けるとは思えない(これはリーダーの資質の問題ではなくて、仕組みとしてリーダー面接だけでは不足する要素があるのではないか、ということである)

⇒未来にどういった展望を描くかは、個人それぞれだろう。リーダー以外の意見は様々な視点からの検討という点で盲目にならず、広い範囲で自分自信を見つめる事になる場合もあるが、その意見の挙げ方によっては 「そんな完璧な事出来ませんがな」 という事にもなりかねない。

結局の所、未来に何を描くか?何処にフラグを立てるかは、個人それぞれであり、ある意味個人として他の意見が入らない方が良い場合もあると思う。盲目がポジにハマるかどうかはタイミング次第だ。ネガチェックの結果、万能な人間になっても、今の万能は未来の万能にはならない可能性もある と思う。

11:責任ある立場になったり、仕事の量が増えたりすると、だれしもつい「やらねばならない」義務にふりまわされるようになる。その結果、知らず知らずのうちに「させられている」という心理状態に陥り、自分自身を見失ってしまうことが少なくない。

⇒去年の自分がこれに近い。もの凄い危機感を持っている。”だめもと” “他人の会社に在籍する自分に責任ある訳がない(精々クビになるぐらいの責任)” が自分が平日昼間に働くコアであるが、生活者の期待、クライアントの期待、営業の期待、共に進行する社内外スタッフの事を考えると、今まで程NO FUTUREではやれない部分もあるw

とは言え、年齢からすれば、まだまだやんちゃなAZZLOだとは思うがw もっとアホアホな妄想をしたいと思っている。

・・・しかしイイ感じで、既存案件が成長しているので、その中でいかにアホ妄想をするか?が現実だろうな・・・。まぁ、長期的に考えれば、より大きな案件に成長させる経験として良い方向だとは思う。が!初期衝動を忘れないようにしたいと思う。

12:(京都大学のアメリカンフットボールについて)
普通は新入生が担当するような選択などの雑用を、4年生がやる。これは、上の者が下の者を命令して従わせるのではなくて、立場が上の者がみずから組織や仲間に対して貢献することで相手を導くという考え方ですが、そこでは組織に対するロイヤリティーが高いほど、サーバーント(奉仕)できるんですね。逆に言うと、部やアメフトそのものに対して愛情表現させてもらえるのは特権である、と捉えられているんです。(野田稔)

⇒有難迷惑な場合もあるがw 本社の偉いおっさんと自分の関係性は、割りとこのような感じで良好だ。しかし 子会社の偉いおっさんは、この観点からしても最悪だなw

13:魚をまとめて輸送する際に、1匹だけ肉食魚を入れておくと、緊張感が出て輸送中に死ななくなって新鮮なまま運べるって言いますよね。でも、捕食者がいないと、ばたばたと死んでいく。良質な集まりをつくることが、デメリットをもたらすこともあるんです。(野田稔)

⇒おそらく自分は肉食魚なのだと思うが(ほとんど広告やってないし)、AZZLOを食うような肉食魚が社内に欲しいと思う。社内で嫉妬するような事例がないし、プロとして「うまいな~」と思えど正直業界内にも嫉妬するものは無い・・・w

ネガティブなストレスは減らして、ポジティブなストレスが欲しい。

14:キャンがマストに内包されがちだというとこです。「ねばならぬ」ことが多すぎて、そのほかのところで「自分が出来ることはなにか」と考えられなくなっている。(野田稔)

⇒これは その筋の巨匠 になってしまった自分に言える事だし、自分が人に何か頼む場合も同様に注意したい点だ。

「まぁそれ得意ですけど、もう飽きてるんですよね・・・」

と思う事はやりたくないし、当然自分が頼む人も同様だろう。

過去を踏まえた上で、未来に何が繋がるか?その点を踏まえて役割分担を考えるべき だよな。凄く難しいけど。無謀な依頼だと「むちゃぶりじゃん!」と思うし、思われる訳だし・・・。

15:どういう言葉を投げかけて、どういう環境にすれば選手がその方向へ向かうのかを、先回りして考えて、あらかじめ手を打っておく必要もあるでしょうね。(中竹竜二)

⇒自分が思うマネジメントとは “対象者にこちらの意図した言動を強制ではなく、自ら行動させる事” こんな感じで思っているので、将棋の様に何手も先まで想定した自らの言動が問われる 事だと思うな。

16:仮に、会社のやっていることに完全には共感していなくても、少なくても “フェア感” があれば、ある程度は納得できるはずだと思うんです。(星野佳路)

⇒関係値次第だが、時には立場が強い側は強行も必要だと思う。フェア感は冷静でないと判断出来ないので、不満がある人は自己防御で感情的になり収拾つかない場合もありえる。

17:条件の面で引き止められない会社では、やりたいことをさせないと辞めていってしまう。「これが自分のホスピタリティだと言うなら、それを発揮してかまわない」というのには、そういう側面もあります。その代わり、顧客満足と収益の両立だけは守ってくれと。~中略~ 私たちもビジョンを達成するシナリオなんて持っていませんから、一人ひとりのやる気や情熱がビジョンに近づく原動力になるわけです。(星野佳路)

⇒これは今の自分に超当てはまるな。これを見ると「会社のせいで好きな事が出来ない」は、言い訳でしかないと言えるな。

18:今後は海外へ出かける日本人よりも、日本を訪れる外国人観光客のほうが多くなるでしょうから、観光に力を入れることが、地方経済にとっても日本全体にとっても、最大の政策になる時代も遠くないでしょう。きっと、この10年くらいのうちにそうなっていくのではないでしょうか。(星野佳路)

⇒これは 日本もイビサやイギリス同様、離島なのだから、MANIAC LOVEが世界No.1になり(UK MUSIC誌)MANIAC LOVE目当てに外人が日本に来るという導線を拡大して、クラブ観光都市になれば良いと思った時期もある。 と書いているだけに共感。

結局、資源がないんだからお金を持っている人にお金を落としてもらうしかない。お金を持っている人たち=資源を持っている人たちは外国にいる。それで、日本に興味を持ってもらうには、資源がないんだからひたすら文化的なもの、独自文化を創らないといけないんですよね。

と、ひろゆきも言っている。


読書後既に1年以上だが、今の自分を作るのに、かなり影響している読書だったんだな~と思う。

問題点のレイヤーにもよるが、上の立場への批判だけでなく、下の立場は明確に意思表示をした上で、生産的なディスカッションに進めるようにした方がいいな。その点自分は特に最近はここで書いている事をほぼそのまま話しているし、以前には 役員との面談でマネジメントについて言及はしているが、上との接点が比較的少ない人も居るだろう。

“社内ご意見ボックス” に不平不満からビジネスアイデアまで、なんでも “受付はする” 体制はどうだろう?「意見出したのに全く改善されない!!」とか不満が強まる事も大いにあるだろうがw 問題が無いと思っているえらいおじさん方には良い刺激じゃないだろうか?それに対話のきっかけ創出としては、”社内コミュニケーションを目的とした管理系の人間も混じっている飲み会” よりはずっと生の意見が出るだろう。

更に “暇でしょうがない部署” の人間でボックス回収作業等をやれば、暇過ぎて困る時間も軽減されるwww そういった部署の為だけに儀式的にでもやる価値はあると思うなw

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