-読書感想- 未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略 / 細田 高広

未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略 / 細田 高広

2013/7/26発売。2013年10月の読書。

AZZLOの明らかな苦手領域として、”コピー力” がある。”一言で言うと・・・” を綺麗な言葉で言うヤツだw

施策を一言で言うのは出来ても、それが綺麗なプロっぽい言葉で言うのが、広告屋みたいで恥ずかしい感じなのもあるw 元々非言語領域で育った側面が強いのが原因かな。
このコピーとか、コンセプトみたいな言葉だけを、CRに頼むのも気がひける (同じプランナーとして申し訳ない気持ちがある) ので、可能な限り自己完結したいと思い、この本を手にとった。

※CRも人によっては、こぉいう頼み方を歓迎する人も居るらしい。


1:経営ビジョン、トップのスピーチ原稿、新規事業や新商品のコンセプトなどをつくるなかで、いかにこの領域が手薄で、退屈なロジックでがんじがらめになっているかを痛感せざるをえませんでした。

企業や事業のビジョンづくりは、経営活動の中でいちばん刺激的で魅力的であるはずなのに、現実には正しくて誰にも反対されないことを言っておけばいいと考えられているのです。

⇒確かにどこの会社の理念も似たような感じだ。にも関わらず近年のジョブズプレゼンブームもあって、偉いおっさんのプレゼンには、感心が向きやすいよな。


こぉいう傾向が強まっていて、経営者向けのプレゼン講座 (3日間で150万円だったかな?) ってのもあるらしいし。

そぉいえば子会社には会社理念みたいな言葉があるらしいのだが、子会社の社員が作った言葉で、経営者の言葉ではなかった事に爆笑した記憶があるなぁw
その子会社社員の人は内輪では “社長” と言われているwww

こぉいう事やるから、偉いおっさんへの疑問が強まる・・・。

2:アップルや、グーグルのような 「魅力的な組織をつくりあげていく言葉」 は、構想する本人が紡ぐしかありません。頭の中を他人は (少なくても現時点では) 覗けないからです。

「売上が倍になったら、君達の給料も倍になるんだよ!だから頑張って!!!」

は、単純に激励の言葉なのかもしれないが、

「いや・・・オレ金のプライオリティーそんな高くないし・・・」

って人も少ないないんだよな。実際この言葉かけられた人は辞めた 訳だしw

色々な言葉や状況を踏まえると組織のメッセージは 「お刺身にたんぽぽ乗せ労働なんだけども、ギャラは世の中平均よりも良いよ♪」 という事かな。そうではない見解や言葉もあるのだが、総括するとこぉいう軸足が強い感じする。

現時点でギャラが平均よりも低い段階にある人、不条理に下げられる人 には 「お刺身にたんぽぽ乗せ労働だから儲からないから徹夜してね♪ ・・・で、儲からないから多くは払えないよ♪」 ってな感じで通常なんの魅力もないなw

3:個人の人生においても同様のことが言えます。友人や家族はいくらでも相談にのって言葉を投げかけることができる。しかしながら、自分はこんなキャリアをつくろう、こんな生き方がしたい、といった針路は自分で語るしかない。沿道からエールを送ることはできても、目的地を決めるのは結局あなた個人でしかないのです。

⇒ 「景気良くならないかなぁ~」 と言っている人は、完全に他人任せだよなぁ。とは言え、

“高学歴で大企業に入るのが成功。それ以外は落ちこぼれ。大企業に入ったらもうゴール。言われた事だけやる”

的な価値観・生き様を強制させられてるんだから、当然他人任せは多くなるんだよな。

彼らはおいおい システムの家畜 になるだろう。

4:私たちは、言葉を通じて目に映る世界を捉え、言葉を使って思考しています。言葉にならないものについては、思考するすべを持たない。言葉は思考の道具であり、思考そのもの。今風に言えば、言葉は思考のOS (オペレーションシステム) という側面があるのです。

⇒これは、テレビでフランス語 を見た際にも気付いた事だが、言語は思考に強烈に影響があると思う。そして、その言語を開発した思考が気になってくるな。きっと自然環境の影響なんだと思うが。

5:キャストという言葉は、自分がどのように働くのかを想像させる力があります。そのイメージを持ちながら教育を受け、現場で先輩たちが学ぶことで、イメージ通りのキャストになっていく。アルバイトではなくキャストなのだ、という意識が彼らを本物のキャストに仕立て、ゲストを魅了するストーリーを生み出していくのです。(ディズニーについて)

子会社の全社総会 での “正しい従業員” という言葉が組織力を弱めている気がするな。”(偉いおっさんに) 従って業務をする人” が正しい従業員だと思うので、まず従う為の指針とか規律が必要なんだよな。

そもそも “従業員” って工業時代にはバランスの良い概念だが、今の時代、従業員ではお荷物だと思うなw

そして、「従業員」言ってる場合、当然アイデア募集とか、”次世代ビジネス検討会” なんてのはあり得ないだろう。そのレイヤーは従業員ではなく経営者がやるべきだと思う。

6:「キャスト」 という言葉の代わりに、「最高のホスピタリティカンパニー」 という言葉でアルバイトに指示をしていたら、どうなっていたでしょう。新人がその言葉を聞いても、何を実践していいかわからなないはずです。目指すべき具体的姿が浮かばない言葉は、「頑張れ」 以上の意味を持ちません。

「売上が倍になったら、君達の給料も倍になるんだよ!だから頑張って!!!」 は、明確に “頑張れ” 以上の意味は無いな・・・w

頑張った本人の給料は増える可能性もあるが、その意味の多くは、既存の偉いおっさんの立場を強固にするだけの素材でしかない事は、ほぼ全員知っているw AZZLOと同様、既に金ではない側面を重視する人達が多発してきているし。

7:「紳士淑女をおもてなしする私たちも紳士淑女です」

リッツカールトンで働いているのは、「ホテルの従業員」 ではない。ホテルで働く紳士淑女たちは、この言葉で書かれたカードを常に持ち歩き、自分たちの行動が紳士淑女の名に相応しいかどうかを問いかけているのです。

⇒「国民に税金を収めてもらう私も国民です」(国会議員) 「社員に結果を出してもらいたい私も社員です」(企業経営者) とか言い換える事が出来るw

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何度か出してる画像だが、ほんとコレに尽きると思う。

8:馬車の改良を続けたとしても、より安定し、より速い馬車ができあがるだけ。鉄道を生み出すには、馬と車輪という旧来の組み合わせではなく、石炭と蒸気機関という新しい組み合わせが必要でした。人類が馬に頼る古い仕組みに固着し続けていたら、鉄道はこの世に存在しなかったことでしょう。

「このビジネスを残していこう!」 という偉いおっさんの会話からすると、”移動サービス屋” をやっている訳ではなく、”馬車屋” なんだろうなぁ。ライフログ(ビッグデータ) 拒否した訳だし。

9:ビジョンとは 「見えるもの」 ではなく、「見たいもの」。「未来予測」 ではなく 「未来意思」。アラン・ケイの言葉を借りれば 「未来を予測するのではなく、つくりだす人」 こそが、ビジョナリーと言えるでしょう。

⇒ “未来予測” すらもままならないどころか、予測する必要性も感じない偉いおっさんがいわゆる部長以上の立場をしているというのは一体・・・?

極論ビジネスは後追いのフォロアーでも良いと思うが、”周回遅れになってから慌てる” で対処する事が労働となる経営って、典型的な日本人奴隷生態系に組み込まれている感じがするな。

今は今の周回遅れ具合で食えても、今後は食えないと思う。

10:「パーソナル・コンピューター」 というたったふたつの英単語からなるビジョナリーワードは、PARCや当時のエンジニアたちを主語にすれば、目指すべき未来を生んだ 「ビジョン」 ですし、アルトやリサといったプロダクトに目線を向ければ 「コンセプト」 として機能したとも言えます。

⇒2013年末にAZZLOが某企業に提案した企画のコンセプトは、

“世界が憧れるTOKYO JAPANになる!”

というのがあったw ぶっちゃけコンセプトとビジョンの違いが分からなかったので、AZZLOの個人的ビジョン を流用したのだw ま、コンセプトもビジョンも被ってると思うのでAZZLO自身、分からなくて当然って話だなw

11:世界中の人々が学び合い、教え合う教室。そのビジョンに、ビル・ゲイツをはじめ多くの人々が賛同して協力を始めています。スタンフォードなどの名門大学でも同様の取り組みが始まりました。かつて一部の人の 「特権」 だったエリート教育ですら、今や世界中の人々の 「権利」 になろうとしているのです。

scrach の生態系とか、既にかなり実現しているよなぁ。

MITの伊藤穰一は

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こんな事言ってるしなぁ。まぁ既存の “教育” ってのが歪み過ぎてるだけな感じするな。

大学なんて論文偽造しまくりで中身ない事もある訳だし。

12:パタゴニアのユニークさは 「ビジネスを手段とする」 という考え方にあると言えるでしょう。この視点があるからこそ、「エコを手段とする」 他企業とは百八十度違うモデルをつくりあげることができたのです。

MOSバーガーみたいだな。

13:スターバックスは従業員もアルバイトもいません。全員がパートナーと呼ばれ、彼らに 「働きやすい環境を提供すること」 はスターバックスの社訓のいちばんに揚げられています。働きやすい環境をつくることで、自然とパートナーたちが、明るい接客ができるようにしているのです。

子会社の偉いおっさんの話 を紐解くと 「君達は従業員であるので、働きやすい環境なんて用意してあげません」 という感じかなw

14:人を旅立たせるためには、「行ってみたい」 という憧れをかき立てると同時に、「行けるかもしれない」 と思える絶妙な距離が大切になります。

⇒AZZLOの言う目的地は、周りの人からすると随分遠いケースが多いっぽい・・・w

MINODA達とやっていた MONSTROSTEREO (レコーディング・スタジオの論理をベースとしたPAシステム) の活動の際に 「これでクラブを全てぶっ潰そう!(クラブを過去のものへ)」 的な事を連呼 していたw ・・・が、メンバーは現代のままのクラブが必要な人も居たみたいなんで、実はあまり響かなかったみたいだったんだよな・・・w

AZZLOはMONSTROSTEREOをムーブメントとして定義していたが、メンバーの中には、あくまで “音出る機械” という認識もあったんだろう。

15:プロのこだわりは、見方を変えれば、「過去」 へのこだわりとも呼べます。本来のルールをつくるのは、どちらかといえば後からやってきた野心的で無邪気な素人の場合が多いのです。

⇒秋葉原の代理店時代(2004年頃)は社内標準・業界標準を知らないので、前向きな労働として業界最先端(携帯で300kbp以上のエロ動画を高画質で10分(約2mb)見れる等)を無邪気にやってたなぁw ライバル業者の不正クリックプログラムが不正を試みれば試みる程、AZZLO達が運営するサイトが反映する最強プログラムとかも本間さんに作ってもらったなぁ。

その結果、ハンパ無いアクセス増があったんだが、その上で今AZZLOは動画屋ではないし携帯コンテンツ屋でもない。がっつりエロ仕事でもないw

AZZLOは、”手法にこだわる(依存する)” 訳ではなく、”一線超えた” 的な事象にはこだわりあると思う。

16:考えてみれば、本来的に新しい何かをつくるということは、過去の何かを破壊しようとすることです。プロ自身が守りたいと思っているものこそ、壊さなければならない。プロこそ、ときに素人になって考える必要があるのではないでしょうか。

⇒とりあえずAZZLO自身は “巨匠” ってのは “既にやり終えた人” の事だと思う し、

「僕がやりたいのは、成功案件を超える案件を作りたい事であって、依存したい事じゃないんですよ!!!」

と明言しているので、守ってないかな? 使命は守るけども、手法は守る気はないな。

あ、たまに 「AZZLO名乗ってる時点で母親に依存してるし守ってる」 みたいな指摘を貰う事もあるが、これには理由がある。

“TAKA-AKI (AZZLO)” という普通のクレジットを通常はしていたのだが、某クラブイベントにDJとしてブッキングして頂いた際に、”TAKA-AKI” だけだったのだ。今後間違いが起きないように( )を省いただけなのだw

そして幼少の頃からクラブでは “AZZLOの息子” と呼ばれ、成人してからは “AZZLOさん” と年下から呼ばれるようになったので、もう面倒臭いので、AZZLOにした統一したのだ。

17:子どもたちは、教わるのを待つだけではなく、自ら学ぶ姿勢を持つべきだ。そんな前提を疑うような考え方を突き詰めていけば、「生徒」 と呼ぶことに違和感が生まれてきてしまうのです。生徒は、教師と対になって使われている言葉。「生徒」 という言葉を使っている限り、一方的に知識を教わる存在という固定的な関係から抜け出せません。

そこで、「小さな学者さん」 という言葉が発明されたのです。

⇒池上彰も 「大学からは生徒ではなく学生です!」 と言っているしな。

社員たちは、指示されるのを待つだけではなく、自ら働く姿勢を持つべきだ。そんな前提を疑うような考え方を突き詰めていけば、「従業員」 と呼ぶことに違和感が生まれてきてしまうのです。従業員は、経営者と対になって使われている言葉。「従業員」 という言葉を使っている限り、一方的に指示される存在という固定的な関係から抜けだせません。

・・・と置き換える事が可能だなw

18:元東京大学総長である小宮山宏氏は、新しい展望を示しました。一般的な 「課題山積みの国」 という日本の捉え方を反転させ、「課題先進国」 という日本のビジョンを提示したのです。

少子高齢化などの問題は、やがて他の先進国にも直面せざるをえなくなる。それをいちばん危機的な状況にあると考えるのではなく、世界でいちばん初めに解決することで、その手法とアイデアを世界に輸出できるのではないか、という提案でした。

どうせ金が得られないんだったら、世界から共感された方が良いでしょう?w 幸い日本のアウトプットは世界的に関心が高いんだから、金になる可能性だって他国のアウトプットよりも高いよwww

“何かが無くなれば奥にあった何かが見える” と思えば、この機会を有効活用した方が良いと思うな。
に近い話だな。

“『物質的豊かさを求める価値観から、精神的豊かさを求める価値観への変更方法』 を検証している国” という課題があった場合、おそらく日本が最先端国という考え方も出来るが。日本人に合った実験課題だと思うし。
と思うしな。

19:どんな業界にも、誰も疑いもしない常識が存在しているはずです。それらの常識を書き出し、意識的にひっくり返すことで、まだ誰にも語られていない可能性が見つかるかもしれません。

⇒AZZLOが読んだ本の中で、たまに出てくる指摘だな。

20:リアルな場所とゲームを組み合わせるという視点でアイデアを膨らませば、プロ野球ゲームと実際のバッティングセンターを組み合わせて、プロ野球選手と対戦するといった仕組みも面白いかもしれません。

⇒おそらくピッチングマシンが投手のシミュレーションをした投球をするのだろう。ファンはプロとの対戦は普通出来ないので流行りそうだな。

バッティングセンターは来場促進になり、野球界はロイヤリティービジネスにも繋がる。

ある種なんでもない事だが、なんで思いつかないし実現もしてないのかな。

・・・現状でボチボチ食えちゃうからなんだろうな。


“企画書上のコピー力向上” 目的での読書だが、経営・マネジメントにおける “言葉” による戦略についてだったな。

AZZLOの昨今の趣向的に “偉いおっさんのお言葉” について関心が高い だけに、組織への疑問が更に強まる読書であった・・・w

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